個人事業主や法人が、小口経費をクレジットカードで払うと次のようなメリットがあります。
- 経理が楽になる(現金出納帳に手入力しなくて済む)
- ポイントが貯まる
目次
経理が楽になる
小口経費の支払いをクレジットカード一本化にすると、事業経費は自動的にカード会社の明細書に記録されていくことになります。つまり、自動的に帳簿のデータが出来上がってしまう訳です。
データを使って経理をとても楽にすることができます。
このデータを経理に使わない手はありません。データにさえしてしまえば、ほとんどの会計ソフトにインポートしたりすることができます。画像データよりもテキストデータにしたほうが使えるデータとなります。
明細書をCSVでダウンロード
カード明細書は、PDFで出力したり、ExcelのCSV形式というデータで出力することができます。
おすすめはCSV形式で出力です。
試しに「楽天カード」のCSVファイルを出力すると、こんなデータが取得できます。
現金出納帳に必要な情報としては、日付・摘要(相手先名及び取引の内容)・金額の3つがあれば処理ができますので、カード明細からほとんどの情報は得られます。モザイクかけてしまっていますが、利用店名・商品名の欄にお店など相手先の情報が載ってます。
勘違いされる方が多いですが、消費税の課税事業者の方は、クレジットカード明細だけでは消費税の仕入税額控除を受けるための保存要件を満たしませんので、必ず領収書も保存しておく必要があります。「カード明細があるから領収書は捨てちゃってます。」というのは税務調査で通用しませんので、捨ててしまっているかたは今からでも保存しておきましょう。
CSVデータを現金出納帳にコピペ
CSV出力したデータを現金出納帳にコピペします。
画像は先ほどの楽天CSVデータとは関係ないデータですが、出力したCSVから現金出納帳に「日付・内容・金額」をコピペで簡単に埋めることができます。(クレジットカードなので出金データだけということにはなりますが。)
科目は取引内容を見て、適当な科目をここで入力しておくと、会計ソフトにインポートするデータを作るときにスムーズになります。(もし補助科目も使用するときはここで補助科目にも入力しておくと便利です。)
画像は私が会計ソフトにインポートするときに楽なように加工している小口現金出納帳ですが、現金出納帳の機能としては次の項目が最低限あれば問題ありません。
- 日付
- 内容(摘要)
- 入金額
- 出金額
- 残高
明細書をクラウド会計ソフトと連携
マネーフォワードやFreeeなどのクラウド会計ソフトを使っている方は、クレジットカード連携をすればクレジット明細のデータは自動的に帳簿に取り込まれ、取り込まれた後に勘定科目を登録するのみで経費処理を完了させることができます。
クラウド会計ソフトの場合、AI学習機能がついており、一回取り込んで処理したことがある取引は、次に取り込んだ際に前回と同じものを推測してくれます。
【個人事業主の場合】事業用とプライベート用は明確に使い分ける
クレジットカードの話に限ったことではありませんが、事業用のクレジットカードにプライベートの経費を混ぜてしまうと、後でデータを抜くのが大変な作業になりますのでやめましょう。
ポイントが貯まる
あたりまえですが、クレジットカードで払えばポイントが貯まりますので、経費を使えばそのポイントをさらに事業のための経費に充てることができますのでお得ですね。
まとめ
以上、小口経費の支払いは事業用のクレジットカードを用意すると経理が楽になるということをお話いたしました。
クレジットカードだけではなく、インターネットバンキングでも同じようにCSVファイルを出力したり、会計ソフトとの口座連携ができたりなど、データをうまく使えば経理が非常に楽になります。
ぜひ試してみてください。
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この記事を書いた人
税理士/ファイナンシャル・プランナー/元資格の大原法人税法非常勤講師(2019年~2024年の5年間)
1982年生まれ
平成31年3月 税理士登録
2021年3月に独立 筒井一成税理士事務所を川崎市宮前区にて開業
2024年3月 事務所を世田谷区等々力に移転
現在世田谷区等々力を拠点として活動中。主に法人の顧問や相続のご相談をお受けしています。
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