小規模企業共済の掛金をスマホで簡単に変える方法

こんにちは。税理士の筒井一成です。
会社の経営者や個人事業主の方が、将来の退職金に備えて積み立てができ、さらに節税効果が高い商品の小規模企業共済ですが、スマホ操作でウェブ上から簡単に月額掛金の変更が可能となっています。
私も実際に加入していますが、資金繰りの予測をして、少し余裕があるときは、掛金を最大の月額70,000円にしたり、ちょっと苦しい時は設定額を少なくしたりして調節しています。

紙の書類手続きからスマホ手続きが可能に!

今までは、掛金の変更は、わざわざ書類を送って手続きしていましたが、最近では、小規模企業共済のサイトからマイナポータルを通じて本人認証を行い、スマホだけあれば簡単に掛金の月額を変更できることを知りましたので今回ご紹介します。
チップ入りのマイナンバーカードの取得とマイナポータルアプリのインストール等、設定は事前にしておいてください。

スマホで月額変更の手順

1.スマホで、小規模企業共済 掛金変更 と検索

2.共済サポートナビの手続きの流れをタップ

質問に答えてご自身がしたい手続きを選択。今回は増額の手続きを例にしています。

3.オンラインでの手続きをタップし、②手続きポータルにアクセスをタップ

4.小規模企業共済オンライン手続きポータルにメールアドレスを登録します。

5.小規模企業共済オンライン手続きポータルにログインします

6.画面に従って、マイナンバーカードを認証します。自動的にマイナポータルに連携され、個人情報が取得されます。

7.契約者確認情報入力

入力が求められますので、ご自身の共済契約者番号を9桁で入力してください。番号は独立行政法人中小企業基盤整備機構(小規模企業共済掛金)から送られてくるハガキなどから確認できます。

8.後は、画面に従って変えたい金額を入力するだけで終わりです。

以上、手順を示しました。

小規模企業共済のメリット・デメリット

メリット

小規模企業共済掛金のメリットは、個人事業主や経営者は会社員と違って、退職金などの保証がないので自分で退職金などの将来の資産構築をしなければなりません。小規模企業共済は、毎月自動的に積み立てられて行くので、お勧めです。
さらに、払った掛金が社会保険料控除として、毎年の所得控除となるので、所得税や住民税、社会保険料の負担が下がる節税効果があります。
節税しながら将来の退職金を作ることができるわけです。
さらに、大きなメリットは、税制上、退職金として受け取ると給与や賞与に比べて、税金が大幅に安くなるよりできています。
掛け金支払い時も節税し、さらに出口でも退職金として受け取り節税、さらに資産構築というトリプルメリットです。

デメリット

デメリットは、掛金を大きくしすぎると、資金繰りが悪化すると言うことで注意が必要です。
それ以外のデメリットがあまり思い当たらないので、私はクライアント様には必ず提案しています。

さいごに(個人的な見解)

小規模企業共済に限らず、節税のやりすぎは、資金繰りを悪化させ、身を滅ぼしますので、ほどほどにがよろしいんじゃないでしょうかとは個人的には思います。
よく言われるのが、100万円の利益が出て、100万円の経費を使った場合、所得が0円になりますので法人税は発生しませんが、手元には0円しか残りません。
経費を全く使わなかった場合、所得は100万円出るので法人税が約22万円ほど発生しますが、手元には80万円残ります。
手元に資金がないと事業がうまく回りませんので、結果的には、将来的な利益を逃してしまう可能性があります。結果的に節税ばかり考えすぎて損するということです。
節税をする際は、資金繰りとのバランスをよく考えることです。
経費を使わないと言ったのは、節税をするためだけを考えた必要もないものを買うなど、無駄な経費を使わないということで、必要なものを買うのであれば問題ありません。
最後は小規模企業共済から話が大分それてしまいましたが今回は以上とさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。